横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)の進退に“待ったなし”がかかった。日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は九州場所千秋楽から一夜明けた26日、福岡市内で定例会合を実施。同場所で横綱として87年ぶりに初日から4連敗(不戦敗を除く)し、途中休場した稀勢の里に対して、全9人の委員が満場一致で「激励」を決議した。

<横審9人のコメント>

◆北村正任委員長(毎日新聞名誉顧問) 自覚が一番大事。周りにとやかく言われるよりは、自分できちっと考えていってほしい。

◆岡本昭委員(岡安商事最高顧問) 結論として、けしからんと言ったら本人もかわいそう。やめなならんから、ちょっと難しい。

◆宮田亮平委員(文化庁長官) もう1度やらせてくれという言葉を尊重したい。初場所に全てをかけてほしい。2ケタは当然。

◆矢野弘典委員(中日本高速道路顧問) 奮起してほしい。再起を切実に望んでいるということ。厳しく罰するだけではいけない。

◆高村正彦委員(元政治家) 進退は誰かが勧告するとかではない。強制するものではないと思っている。すべて自分で決めるもの。

◆杉田亮毅委員(元日本経済新聞社社長) 横綱なしの時代もあり得ると想定しないといけない。若い人が頑張るでしょう。

◆勝野義孝委員(弁護士) 初場所に出るか、出ないかは本人が決めればいいと思う。まず激励しましょうということ。

◆山内昌之委員(東大名誉教授) 次は本人にとって重い場所になる。再起してほしいという願いを込めての激励だ。

◆都倉俊一委員(作曲家) 辞めるどうこうは本人の意志。横綱たるもの、女々しく、恋々とするものではない。(激励は)メッセージ。