付け人に暴力を振るった平幕の貴ノ岩(28=千賀ノ浦)が7日、責任を取って現役を引退した。師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)と都内の日本相撲協会を訪れ、八角理事長(元横綱北勝海)らに引退の意思を伝えて受理された。

旧貴乃花部屋時代からの貴ノ岩の弟弟子で、冬巡業に参加している小結貴景勝(22)と十両貴源治(21=ともに千賀ノ浦)は、そろって沈痛な面持ちで取材に応じた。宮崎・延岡市で行われた7日の巡業は午後3時まで開催。すでに貴ノ岩の引退の意向は、報道を通じて知っていた貴景勝だったが「まだ正式に決まったわけではないので」と前置きしたものの「残念」と、絞り出すように話した。

11月の九州場所で初優勝した際は、一緒に万歳して喜んでくれただけに「自分は相撲を頑張るしかないから」と、引退を覚悟したように話していた。貴源治は「一番稽古をつけてもらった」と、長い日は1時間もぶつかり稽古で胸を出してもらったことを明かした。「岩関のおかげで強くなれた。でもそれとこれとは別。肩を持つわけにはいかない。世間の風当たりは強くなると思うけど、一生、それを背負っていくしかない」と、第2の人生に期待していた。