付け人に暴力を振るった平幕の貴ノ岩(28=千賀ノ浦)が7日、責任を取って現役を引退した。師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)と都内の日本相撲協会を訪れ、八角理事長(元横綱北勝海)らに引退の意思を伝えて受理された。

貴ノ岩の引退届を受理した日本相撲協会はこの日夕方、芝田山広報部長(元横綱大乃国)が報道対応し、正式発表した。それによると、午後1時前に師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)と両国国技館内の同協会を訪れた貴ノ岩の意思確認は「3段階にわたって聞いた上で受理した」という。まず師匠に、そして今回の件で事情聴取を担った危機管理部の鏡山部長(元関脇多賀竜)と、危機管理委員会の高野委員長。その上で、最後に八角理事長(元横綱北勝海)の元に足を運んで、引退の意思を伝えた。「理事長からは再三にわたり『それでいいのか』という確認があったが、本人の意思が固く、受理しました」と同広報部長。「(昨秋の元横綱日馬富士の暴行事件の)被害者でありながら、なぜこんなことを起こしたのかという後悔の念があるのでは、と推測します」と察した。

また協会としての処分が下されるのかについては「理事会で(貴ノ岩の引退の)意向が(この日)伝えられたと報告されるのでは、と推測する」と現状での明言は避けた。