大相撲初場所(13日初日、東京・両国国技館)に向けて、横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が2日、都内の部屋で今年最初の稽古を行った。

相撲は取らず、すり足に多くの時間を割いた。すり足は、通常のものから始まり、スピードを上げたもの、後ろ向きのもの。さらには棒を使って担いだり、体の前で手首の上に乗せてバランスを取ったりと、さまざまなバリエーションで行うなど、基礎運動で入念に汗を流した。

年末は12月30日まで弟弟子の大関高安と三番稽古を行い、3日ぶりの稽古だったが「なまらないようにした」と、大みそかも元日も体は動かしていたという。昨年は皆勤が1場所だけで、初場所は進退が懸かるが「体の動きは悪くない。今日の体の感じはよかった」と、手応えを感じつつあるようだ。新年を迎えたが「特に変わらず。しっかりと今日は確認して、また明日から」と話し、3日には相撲を取る稽古も再開予定だ。

元日には初詣に行ったことを明かしたが、行き先やおみくじについては「どうでしょう」と、笑顔でかわした。心身共に気負っている様子は見せなかった。