まだ2日目だというのに横綱、大関陣で無傷なのは横綱白鵬(33=宮城野)ただ一人になってしまった。

昨年11月の九州場所も、大関高安(田子ノ浦)が2日目を終わって唯一の全勝で、3月の春場所も横綱鶴竜(井筒)、17年秋場所も横綱日馬富士(伊勢ケ浜)だけと、屋台骨がグラグラと揺らいでいる。ただ、最近のこの3例は、横綱、大関陣に休場者がいる状況だった。

今場所のように、番付にしこ名が載る横綱、大関陣が初日から出場しての「2日目終了時に全勝1人」の不調ぶりは、11年秋場所までさかのぼる。この時は一人横綱の白鵬が連勝。3大関の日馬富士(○●)、把瑠都(●○)、琴欧洲(●●)には2日前までに土が付いた。なお08年九州場所では、初日から出場した1横綱、4大関の全員が2日目までに黒星を喫し、2日目で「全勝不在」となったが、最後は横綱白鵬が13勝2敗で9回目の優勝を飾っている。

白鵬の独走か、若手の貴景勝らが追随するのか、それともスタートダッシュに失敗した他の横綱、大関陣の奮起なるか-。やはり、ここは上位陣の立て直しに期待がかかる。八角理事長(元横綱北勝海)は「みんな分かっていると思うけど、上位陣に言えることは、粘り強く1つ1つ勝って行くこと。勝てば気持ちも変わってくる」と稀勢の里を含めた上位陣に期待した。