進退をかけて臨んだ場所で初日から2連敗。弟子である横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)の敗戦にも、師匠の田子ノ浦親方(42=元前頭隆の鶴)は努めて前向きな姿勢を崩そうとしなかった。

審判部に所属する同親方はこの日、十両の審判を務めた後、ビデオ係として幕内の全取組21番をビデオ室でチェック。当然、稀勢の里の取組も、画面を通じて確認した。

打ち出し後、審判部室を出て館内を出るまで、歩きながら報道陣の問いかけに取材対応。「また明日もある」「場所は終わっていない」「まだ前半。残りも(場所は)ある」などの言葉を残した。

部屋に戻り稀勢の里と、進退についての話し合いが行われる可能性について問われると「まだ本人に会っていないので。まだ明日もある。本人が何か言ってくればアレだけど」と、師匠から話し合う意向はないことを示しながら、再び「場所はまだ終わっていない」と言葉をつないだ。