初場所4日目に引退した元横綱稀勢の里の荒磯親方(32)が、日本大相撲トーナメント(2月10日、東京・両国国技館)で解説者デビューすることが28日、分かった。

同トーナメントの幕内力士による取組は、開催当日にフジテレビ系列が全国放送。荒磯親方はゲストとして登場し、芝田山広報部長(元横綱大乃国)とダブル解説を務める予定だ。 芝田山部長は「これからは一親方として、いろんな仕事をしてもらわないといけない。人前で話すのも大事」と期待する。

荒磯親方は、現役時代は余計なことは話さず、まして他の力士の取り口にはほとんど言及しなかった。それだけに、芝田山部長は「例えば琴奨菊について『よく一緒に稽古したでしょ?』と聞けば話しやすいはず」とサポートの構え。荒磯親方だけ向正面から解説する案も出たが、正面解説者席に2人並んで座る予定だ。 将来の幹部候補としての英才教育でもある。

芝田山部長は、同じ二所ノ関一門の先輩横綱でもあり「19年ぶりの日本出身横綱。将来は協会を引っ張っていく大事な立場だと教えていきたい」と力説した。