日本相撲協会は30日、東京・両国国技館で大相撲春場所(3月10日初日・エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、十両昇進力士4人を発表した。

新十両を決めた霧馬山(22=陸奥、モンゴル出身、本名ビャンブチュルン・ハグワスレン)は、両国国技館に最も近い陸奥部屋で、師匠の陸奥親方(元大関霧島)同席で晴れの記者会見に臨んだ。

序ノ口から約3年半の出世。平均5~6年といわれるだけにスピードの部類に入るが、師匠が「自分はこれぐらいと思っていた。ちょうどいい時間(タイミング)で上がったのは良かった」と言えば、本人も「ちょっと長かった。いろいろあったから」と話した。4年前に見ず知らずのモンゴル人5人で体験入門。その中から、相撲経験こそないものの「相撲センスが光っていた」と師匠は直感し、本人も「これはチャンスだと思った」と1つの入門枠に入ることを確信していた。

入門時に新十両昇進を果たすまでモンゴルには帰国させない、と約束。結果を出し、2月13日に帰国するという。「恩返しが出来ます」と孝行息子は笑った。

陸奥部屋からは、08年初場所の霧の若以来、11年ぶりの新十両。11年5月の技量審査場所を最後に、関取が途絶えていた部屋にも“春”がやってきた。