大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付が25日、発表され、初場所で初優勝した関脇玉鷲(34=片男波)が、大阪市内で会見した。

当初は部屋宿舎での会見を予定していたが、部屋関係者の想定よりも多い、30人ほどの報道関係者が集まり、急きょ、徒歩10分程度の喫茶店に場所を移して実施。師匠の片男波親方(元関脇玉春日)と、店内のオシャレな屋外テラスに、テーブルとイスが並べられる中での珍しい会見となったが「できるだけ期待に応えられる場所にしたい」と話し、5月の夏場所での大関とりへとつなげる2ケタ白星への意欲を隠さなかった。

初優勝を決めた初場所千秋楽は、第2子の次男エレムンくんの誕生日と重なり、記念撮影にエルデネビレグ夫人は不在だった。春場所は基本的に、家族が観戦に訪れる予定はないが「もしも連続優勝したら」と問われると「今度こそ奥さんを呼んで、一緒に写真を撮ってもらいたい」と、笑顔で話した。

18~20日には、師匠の出身地の愛媛・西予市、親交のある福岡県の朝倉市、行橋市を回った。「みんなに『おめでとう』と言ってもらえて、うれしかった。(春場所は)お客さんが『来てよかった』『見てよかった』と思ってもらえる相撲を取りたい」。3市を回る前から都内の高田川部屋へ出稽古しており、体調は「バッチリ」と断言。初場所中に7キロも落ちた体重も、すでに戻ったという。会見後は、報道陣にコーヒーを振る舞い、自転車で部屋に戻るまで終始笑顔。マイペースを貫いていた。片男波親方も「優勝したからといって、浮かれることなく、コツコツとやっている」と評し、春場所でも活躍を期待していた。