新入幕の東前頭13枚目友風(24=尾車)が、白星発進を飾った。西前頭13枚目の輝に、立ち合いは下から当たられ、押し込まれかけた。だが圧力を吸収するように受け止めると、すかさずはたき込んだ。「弱気な引きではなく立ち合いで当たることができていた。とっさの判断」と、笑顔も交えて幕内初白星を振り返っていた。

年6場所制となった58年以降では、幕下付け出しを除いて4位タイとなる所要11場所でのスピード新入幕だった(1位常幸龍=9場所。2位大砂嵐、北勝富士=10場所。ほか11場所は琴欧洲、阿覧、正代)。この日を「楽しみにしていた」と明かし、土俵入りの際は武者震いしていたという。日体大の先輩であり、十両になっても付け人を務めていた兄弟子の前頭嘉風から水をつけてもらい「力が入った」と、緊張感も受け入れていた。

2場所で通過した十両では、序盤戦は黒星が先行していただけに「初日に勝ってもバタバタするので、一番、一番大事にいきたい」と、気を引き締め直していた。