16場所ぶりに幕内へ戻った、西前頭14枚目の豊ノ島(35=時津風)が今場所2度目の連敗で、星は2勝4敗となった。

連日の初顔合わせとなった相手は西十両3枚目の大奄美(26=追手風)。いつもの踏み込みで当たり左差しを狙ったが、相手も分かったもの。脇を固めて当たられ、逆に狙った左を深く差されバンザイの体勢。右はこじ入れ、腰を動かしながら相手に左上手を与えなかったが、左の脇が大きく開く不自由な体勢を強いられた。そのまま寄られるところで、左を巻き替えようとしたが、さらに腰が浮いた状態で西土俵へ。俵に足がかかった状態で、必死の抵抗で右から突き落とそうとしたが、そのまま体を預けられ寄り倒された。

左を差しに行くもくろみは封じられ「さすがに右四つになったが悪かった。左はバンザイになったからね。(相手から見て)右をしっかり固めてきた。やられたね」と、その1点を悔やんだ。その後の流れは「もう1歩、相手が(出るのが)遅かったら、残せたような気がしたけど」と、巻き替えの場面の微妙な勝負どころを振り返った。

前日の千代翔馬に続き、連日の「稽古でも肌を合わせたことがない相手」との対戦。やりにくさを問われると「何回やってもやりにくい相手もいるし、やりにくいことはない」と敗因にはしなかった。ただ、2年も幕内から遠ざかっていたことで、周囲の顔ぶれも変わってきた。「(幕下だった)1年前の大阪を思えば、それは全然違うでしょう」と話していた。