平成最後の本場所は、横綱白鵬(34=宮城野)が制した。横綱鶴竜との横綱対決に勝ち、自身の記録を更新する歴代最多42度目の優勝となった。しかも15度目の全勝優勝、初優勝した06年夏場所から続く14年年連続での優勝も歴代1位。平成を代表する横綱であることを証明する15連勝締めだった。

初土俵は01年春土俵だけに、この日の朝稽古後は「平成に大阪に来て、大阪で平成が終わる。思い出深い1日になるのかな」と、笑顔を交えて話していた。場所前から「平成最後の本場所」にかける意気込みは人一倍。先場所敗れた貴景勝、玉鷲の両関脇のいる二所ノ関一門の連合稽古に、一門外から参加し、2人を相手に計28勝1敗と圧倒するなど、万全の調整をしてきた。

師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)は「今場所は落ち着きがあって、いつもと違った。自信を持っているのかなと思っていた。以前のような一気に、という相撲は取れないけど、自分なりにリズムを合わせて取っていた。いつも間近の土俵下で見ている弓取りの力士(三段目春日龍)が『速さが全然違う』と言っていた」と、心身の充実ぶりを語った。また、入門当時を振り返り「あれだけ体の小さな力士が、ここまでなるとは思わなかった。本人が関取になっても努力してきたから」と、平成を代表するような横綱へと成長したことを、手放しでほめていた。