大相撲の横綱白鵬(34=宮城野)が、31日から始まる春巡業への参加を見送る可能性が出てきた。42度目の優勝を全勝で飾った、春場所千秋楽から一夜明けた25日、大阪市内で会見。千秋楽の横綱鶴竜戦で負傷した右上腕について「たぶん(筋が)切れている」と、あらためて軽傷ではないことを強調した。前夜応急処置を施し「だいぶ動くようになった」と、笑顔で右脇を開閉する動きを見せたが、右腕の曲げ伸ばしには苦労していた。春巡業の参加は「安静にする。3、4日考えたい」と慎重に判断する。

病院には行っておらず、今後も行く予定はないという。それでも「何となく稀勢の里の気持ちが分かる」とも語った。2年前の春場所で、左胸と左上腕を痛めて8場所連続休場に追い込まれた現在の荒磯親方と自身を重ね、長期化もにおわせた。平成最後の本場所を制した充実感と同時に「代償として腕を1本取られた感じ」と話し、5月の夏場所出場も暗雲を漂わせた。