大相撲夏場所(12日初日、両国国技館)で元号をまたぐ2場所連続優勝を狙う横綱白鵬(34=宮城野)が、8日の稽古を休んだ。夏場所出場は、厳しい状況となった。

3月の春場所千秋楽で右上腕を負傷。その後は四股、てっぽうといった基礎運動や、軽いぶつかり稽古で胸を出す程度の稽古はしているが、依然として相撲を取る稽古はできない状況で、初日は4日後に迫った。

この日朝、都内の宮城野部屋で取材対応した師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)によると、白鵬はこの日午後3時に病院に行くという。治療と検査をした上で診断が下されるため、同親方は「まだ(出場か否か)どうなるか分からない。医者次第だから。(断裂した上腕部が)くっついているか、くっついていないか分からない」と話すにとどめた。断裂した時点で「3割ぐらいしか(筋肉が)残っていないというから、7割は切れている」と説明。「医者が言うには(完治に)1カ月半はかかるらしい」という。その後の回復具合を見極める、この日の通院となったようだ。

白鵬本人からは、夕方以降に診断結果など連絡が入るというが、出場か休場かについては「病院に行って、ちゃんとした話を聞いてからしか言えない。どちらにせよ、明日(9日に部屋に)来てからの話になるでしょう。(休場なら)横綱が言ってくるだろうから」と話した。

炎鵬(24)が西前頭14枚目で新入幕を果たし、同16枚目の石浦(29)とともに弟弟子2人を従えての、初めての横綱土俵入りも実現できる令和最初の場所。「本人は出たがっているけどね。運動だけはしていて、今日も来ると思っていたけど」と同親方。「出るからには結果を残さないといけない立場にある」と話していた白鵬に、決断が迫られている。