横綱鶴竜(33=井筒)が必然の白星で、7連勝とした。当たりの強烈さでは幕内有数の千代大龍に、瞬時の踏み込みで低く当たり、前まわしをつかむと電車道で寄り切った。

「昨日の立ち合いがあまりよくなかったんで、そこを注意して」。大栄翔に追い込まれ、引いて勝った6日目を反省。すぐに修正する能力の高さを見せた。

対策も十分だった。東前頭3枚目に番付を上げ、昨年秋場所以来の対戦が予想された千代大龍に場所前、声をかけて出稽古先で三番稽古をした。「肌を合わせていましたからね。一発があるんで、それだけ気をつけて」。当たりの強さは再確認済みだった。

相撲に集中することに心を砕く。だからこそ自宅に戻ってから翌朝までは相撲を忘れ、趣味のスポーツ観戦に走る。大好きなNBAはもちろんだが、現在気になる1つのイベントは、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)の準決勝。日本時間19日ゴングの“モンスター”井上尚弥の戦いぶりだ。「そう長くはかからないと思いますよ。12ラウンド(判定)はないでしょうし」。オンオフを切り替えながら、着実に白星を重ねていく。