西幕下2枚目の貴ノ富士(22=千賀ノ浦)が、納谷との無敗対決を制し、6連勝を飾った。納谷の突き放しに、1度は土俵際まで後退。だが組み付いて左を差し、胸を合わせて寄り、最後は倒れ込みながら白星をつかんだ。「やるべきことをやろうと思って相撲を取れてよかった。(納谷は)でかいですからね。突き放しで圧力もあるので、足腰で食らいついていこうと思った」と、大粒の汗を流し、息を切らしながら振り返った。

取組前まで双子の弟の十両貴源治は10連勝で、兄弟そろって全勝で迎えていた。「刺激というか、2人でつらい時もきているのでうれしい。お互い、自分のことだけに集中してできていると思う」と、かみしめた。すでに十両再昇進は確実な状況だが「残り1番、自分の相撲を取りきって、来場所につなげたい」と、全勝優勝へ気を引き締め直していた。