関脇栃ノ心(31=春日野)の大関復帰はお預けとなった。

平幕阿炎のもろ手突きであごが上がり、懸命に前に出たタイミングではたかれ、土俵を割った。

合口は過去3戦3勝だったが、今回は阿炎の得意パターンにはまった。「行き過ぎたな。(はたきは)気をつけていても、食うことはある。残念だな」と言って、思わず「クッソ~!」。ジョージア語と思われる言葉でブツブツと、怒りの独り言をつぶやいた。

大関陥落直後の場所で返り咲きとなる10勝目がかかっていた。この日は師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)の57歳の誕生日で、NHK中継の解説も務めており、プレゼントを贈り損ねた。「踏み込みは良かったけど、行き過ぎた。(我慢して)もうちょっと構えていけばよかった」とこぼした。