西前頭14枚目で幕内最軽量99キロの炎鵬(24=宮城野)が、ベテラン栃煌山に作戦勝ちした。

立ち合いから運動量で相手を上回ったが、土俵際まで追い込まれた。俵を伝い、苦しい体勢となったが、実はこれが誘い水だった。間合いを取り、栃煌山が勝負を決めようと突っ込んできたころを、腰をかがめて懐に潜り込んだ。左を差して土俵際まで寄った。1度は戻されたが、休まず攻めて寄り切った。

幕内2場所目で、新入幕だった先場所は栃煌山に敗れていた。この日の取組後「先場所一番力不足を痛感した、勝ちたかった相手」と、この日にかけていたことを明かした。それだけに懐に潜り込んだのは「狙っていた」と、とっさの動きではなかったこと、さらには俵を伝っていたのも、相手の隙をつくための作戦だと告白。業師だけではなく、戦略家の一面をのぞかせた。

この日の白星には「(栃煌山とは)もう1度やりたかった。入門前からテレビで見ていた方なので、前回はそういうことを考えて冷静に取れなかったと思う。今日は余計なことは考えずにいけた」と、成長を実感していた。先場所は7勝2敗から6連敗を喫して負け越し。「先場所の途中から、変な欲が出て、自分の相撲を見失っていた。今日も本当なら1度土俵際まで行った時に寄り切らないといけなかったけど、できなかった。しっかりと寄り切る力をつけたい」と、小兵ながら前に出るという基本を、今後も稽古から継続することを誓っていた。