幕内後半戦の審判長を務めた境川審判部長代理(56=元小結両国)が、横綱白鵬に苦言を呈した。

この日の結びの一番は、白鵬と東前頭2枚目の碧山が対戦。時間いっぱいとなり行司の軍配が返ってからも、両者は腰を割らず、白鵬は立ち、碧山は中腰になりかけたまま。立行司の式守伊之助が「手を付いて」と促しても、2人ともにらみ合ったまま仕切りの動作に入らなかった。

結局、立ち合ったのは行司の軍配が返って1分20秒以上が経過してから。相撲は、白鵬がはたき込んで6連勝とした。

取組後、境川審判長は「白鵬はしっかり腰を決めて手をつけばいいのに。合わせないといけない、第一人者なんだから。後味悪いよ」と指摘した。一方で、相撲内容は危なげなく「慌てなかった。碧山の突っ張りに下から対処していた」と評価した。