日本相撲協会は名古屋場所11日目の17日、大関高安(29=田子ノ浦)の休場を発表した。提出された診断書は「左肘関節内側側副靱帯(じんたい)断裂で約1カ月の休養、加療を要する見込み」。大関陣はすでに豪栄道、貴景勝、栃ノ心の3大関が休場しており、高安で4人目。4大関以上の休場は昭和以降初の事態となった。

高安の兄弟子でもある荒磯親方(元横綱稀勢の里)は「本当に残念。(高安は)お客さんに申し訳ないと思ってるでしょう」と話した。ケガの状態は「(サポーターで)あれだけがっちり固めているから、いいわけがないと思っていた」と言い「(負傷後)よくやれた方じゃないですか? 1勝1敗だから」と感想を口にした。

この日朝、高安から「おかげさまで勝ち越せましたが休場することにしました」と報告があったという。「いい判断じゃないか、と言いました。悪い見本を参考にしたんじゃないかな」と、負傷後に無理を押して出場、力士生命を縮めることになった自分のことを自虐的に示唆して、苦笑い。「ケガに関して、俺が言っても説得力ないけど、来場所まで2カ月近くあるから」と治療に専念してほしい思いを口にした。

また4大関休場について「何とも言えない。いろいろあると思うけど(4大関とも)しっかり調整してね。大関がしっかりしないと、場所が盛り上がらないから」と話した。