全勝の横綱鶴竜(33=井筒)が単独トップを守った。52度目の対戦となった平幕の琴奨菊(35=佐渡ケ嶽)との一番は、土俵際まで詰め寄られたが、突き倒しで破り初日からの連勝を11に伸ばした。1差で追う横綱白鵬(34=宮城野)は、対戦予定だった大関高安(29=田子ノ浦)の休場で不戦勝。労せずして10勝目を挙げた。今場所の4大関は全て休場という珍事の中、両横綱が優勝争いを演じている。

2敗で追う平幕勢は、妙義龍(32=境川)が隠岐の海(33=八角)に寄り切られ3敗に後退。友風(24=尾車)は琴勇輝(28=佐渡ケ嶽)をはたきこみで、幕尻の照強(24=伊勢ケ浜)は錦木(28=伊勢ノ海)を押し出しで、それぞれ勝って9勝目を挙げた。

三役陣では、4敗と大きく後退した関脇御嶽海(26=出羽海)が、明生(23=立浪)を寄り切って勝ち越しに王手をかけた。新三役の小結阿炎(25=錣山)は、碧山(33=春日野)に押し出しで敗れ6敗目。同じく新小結の竜電(28=高田川)は遠藤(28=追手風)に寄り切られ、新三役負け越しが決まった。

東西の前頭筆頭同士の好取組は、先場所優勝の朝乃山(25=高砂)が寄り切りで、返り三役を狙う北勝富士(27=八角)に完勝。5勝6敗とした。北勝富士の勝ち越しは、お預けとなった。

新入幕で西前頭10枚目の貴源治(22=千賀ノ浦)は、千代丸(28=九重)に突き出され6連敗。4勝7敗で後がなくなった。人気力士で同14枚目の炎鵬(24=宮城野)も、佐田の海(32=境川)に小手投げで屈し4敗目(7勝)。入幕2場所目で初の勝ち越しは、お預けとなった。十両は単独トップの剣翔(27=追手風)が勝って、2敗を守った。

11日目を終え幕内優勝争いは、鶴竜が全勝で単独トップ。1差で白鵬が追い、さらに2敗で友風、照強が追う展開となった。