全勝の横綱鶴竜(33=井筒)が平幕に敗れる波乱があり、2横綱が1敗で並んだ。結びの一番で、横綱初挑戦で3敗の西前頭7枚目友風(24=尾車)と対戦。一気の電車道で出たが土俵際、逆転のはたきこみで敗れ、初日からの連勝は12で止まった。友風は幕下付け出しを除くと史上最速タイの金星を挙げた。

1差で追う横綱白鵬(34=宮城野)は平幕の妙義龍(32=境川)を、強引な相撲から最後は小手投げで仕留め、1敗を守った。これで優勝争いは千秋楽までもつれ込むことになった。

2敗で追っていた西前頭16枚目で幕尻の照強(24=伊勢ケ浜)も、阿武咲(23=阿武松)を押し出して11勝目を挙げた。両横綱を1差で追う。

関脇御嶽海(26=出羽海)を一気の攻めで琴奨菊(35=佐渡ケ嶽)を寄り切り、勝ち越しを決めた。新三役の小結阿炎(25=錣山)は、大栄翔(25=追手風)を押し出して、6勝7敗と踏みとどまった。同じく新小結で、既に負け越しが決まっている竜電(28=高田川)は、正代(27=時津風)を押し出して6日ぶりの白星。4勝目(9敗)を挙げた。

先場所優勝で新三役を目指していた東前頭筆頭の朝乃山(25=高砂)は、碧山(33=春日野)に、はたきこみで敗れ負け越しが決まった。西前頭筆頭の北勝富士(27=八角)は逸ノ城(26=湊)を寄り切って連敗は3でストップ。勝ち越しを決め、返り三役を有望にした。西前頭2枚目の遠藤(28=追手風)も志摩ノ海(30=木瀬)を寄り切って8勝目。勝ち越しを決め返り三役の可能性が出てきた。

新入幕で負け越しが決まっている西前頭10枚目の貴源治(22=千賀ノ浦)は、佐田の海(32=境川)に寄り切られ、8連敗で9敗目(4勝)を喫した。人気力士で同14枚目の炎鵬(24=宮城野)も琴恵光(27=佐渡ケ嶽)に、かけ投げで敗れ3連敗。自身幕内初の勝ち越しは、またもお預けとなった。

十両は2敗で単独トップだった剣翔(27=追手風)が勝って11勝目。後続とは2差がつき、14日目にも優勝が決まる。

13日目を終え幕内優勝争いは、鶴竜と白鵬が12勝1敗でトップに並んだ。1差の2敗で照強が追う。