関脇御嶽海(26=出羽海)が、歴代単独2位の三役連続在位15場所目を白星で締めくくった。平幕の志摩ノ海を一方的に押し出した。

入幕2場所目で初の三役戦となった相手を「緊張したでしょうね。僕もありましたから」と気遣う一方、9勝で終わったことを問われると「またかって感じです。せめてあと1勝でした。力がないなと思いました」と言い「悔しいですね」とこぼした。

自他共に認める大関候補なのに三役での2桁白星は、初優勝した昨年名古屋の1場所だけだ。今場所を大関取りの足がかりにするために「最低10勝」が欲しかった。インパクトを考えて「横綱からの白星」も欲しかったのに、2横綱に連敗したことも痛い。「(現状に)物足りなくなっていて、自分より番付が下の人に負けないこと。そこが一番重要ですが…」と悔いた。

三役連続在位歴代1位の19場所(元関脇若の里が記録)は射程圏内とはいえ、到達すれば、それは大関昇進を逃した“不名誉”とも言える。「前に出る力はついてきたと思う。勝ってる相撲は前に出てる。でも、結果がほしい」。安定感は実証済み。御嶽海は現状打破を狙い、秋場所を見つめていく。