大関経験者で関取復帰を目指す東幕下27枚目の照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、2番相撲にも勝って2連勝とした。

幕内経験者で、6年前の幕下時代に1度だけ対戦(押し倒しで勝ち)がある同28枚目の北■磨(33=山響)と対戦。軽量の相手に踏み込まれ、やや後退したものの体を開いて左上手を引いた。投げを打つように体を入れ替えて相手を東土俵に追い込むと、さらに上手を引いて浮き上がらせ、最後は右からものど輪押しからハズにあて、万全の体勢で寄り切った。

「対戦したことがないと思っていた」と言うが「動きがよくて、そう簡単にはつかまえられない人」とイメージ。さらに「相手のビデオを見て、ウチの横綱(元日馬富士)みたいにパーッと来る(=一気に走る)相撲を取るなというイメージがあった」と備えも万全だった。土俵際で逆転技を出すスキも全く与えず「自分から(相手を)つかんでいこうと思っていた。とりあえず立ち合いで圧力をかけようと。落ち着いて取れて良かったです」と取り口同様、穏やかな表情で振り返った。

ちょうど2年前の、この秋場所が最後の大関在位。ケガや内臓疾患で序二段まで番付を落とし土俵復帰から4場所目。「翌日に取組がない日に行っている」というジム通いも欠かさず、すっかり体の張りも戻ってきた。「まだ2番(が終わったばかり)。残り5番も、しっかり締めたい」と再び表情を引き締めていた。

※■は石へんに番