史上初となる大関復帰&幕内優勝の同時達成を逃した関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)は、左胸付近を負傷した。

隠岐の海を本割で下し、御嶽海と2度目の賜杯を懸けた決定戦。立ち合いの当たりで突き放せず、もろ差しを許して完敗し「弱いから負けた。最後勝たないと意味がない」と声のトーンを落とした。

取組直後は必死に痛みをこらえた。支度部屋では、左胸をタオルで押さえながら「フーッ、フーッ」と呼吸を乱した。付け人が患部を氷のうで冷やし、次第に表情は和らいだが「残念としか言いようがない。けがは残念」と、負傷を認めた。痛めた場面は「(決定戦の)立ち合いで押したとき」と説明。右膝を負傷した夏場所と同様、またしても御嶽海戦で悲劇が起きた。大関に復帰する来場所に向けて「また頑張ってやっていきます」と、淡々と誓った。