西前頭6枚目炎鵬(25=宮城野)が東同6枚目阿武咲を下手出し投げで破り、2勝1敗とした。立ち合いが2度合わず、3度目で立った。得意の左に回り込む動きから、まわしの取り合いとなったが、動きをよく見て勝負を決めた。

「なんか硬くなって、力が入りすぎました。(立ち合い)3回目はしっかり当たって。左に入れたら1番良かったけど、そう簡単にはさせてくれません」。

1度目の立ち合いは迷った。「もっと汚い、小細工を考えていて。横に動いたり、跳ねたり。でも、そういうことをして負けるのは嫌だし」。腹を決めて、正攻法に出た。

新入幕から4場所目で初めての初日黒星から2連勝。「まだもっと状態を上げていける感じがある」。取り口に余裕を感じさせるのは、幕内4場所目のなせるわざか。「経験値? それはありますね。落ち着いて相撲がとれています」。

168センチ、98キロの小兵は、食の細さが悩みの1つ。多くの力士が味覚を楽しむ九州場所だが「ほとんど部屋のちゃんこ。特に肉は昼にがっつり。山口さんに焼いてもらって」。先場所引退した元前頭大喜鵬の山口雅大さんが部屋でサポートしてくれているという。

3場所連続勝ち越しへ、業師がペースをつかんできた。