現役最年長関取で西十両8枚目の豊ノ島(36=時津風)が、一進一退の星並びで2勝2敗の五分に戻された。

モンゴル出身で腕力には定評のある同9枚目の水戸龍(25=錦戸)と対戦。立ち合いは圧力負けして後退したが、右からうまくいなして185キロと腰の重い相手を、横向きに泳がせた。西土俵へ追い込み、さあここから押して出よう…というところで足がそろってしまう。体を右に開かれると、左膝から崩れ最後は両手からバッタリ。初日から○●○と続いた星並びは、規則正しく? ●と、いわゆるヌケヌケとなってしまった。

約2年ぶりの関取復帰を果たした、昨年のこの九州場所でも水戸龍と十両で対戦。得意のもろ差しから寄り切りで勝ったが、その再現とはならなかった。ただ場所前、痛めた右足の不安から稽古も満足に出来なかった状態を考えれば、この日も足の運びには問題なさそう。「まあ仕方ない。これを引きずらないこと。押し込まれても(いなした)体の反応は良かったと思えばいい。場所前のことを考えたら、よく動いているし全然、相撲を取れている。これはこれで、また明日からね」と切り替えの速さも経験を積んだベテランならではだ。3日目まで3人しかいない幕内の全勝力士のうち豊山、正代と時津風部屋の弟弟子が2人もいる。「2人に置いて行かれないように頑張ります」と5日目からの巻き返しを誓っていた。