現役最年長関取で西十両8枚目の豊ノ島(36=時津風)が、5日区切りの前半戦を“勝ち越し”で終えた。

東十両10枚目の翔猿(27=追手風)と対戦。立ち合いは踏み込まれ、131キロと軽量ながら低い出足で圧力をかけられ後退。「下がって正直、焦ったけど、その後、変に落ち着いて相手の動きもよく見えて対応できた」と豊ノ島。低い体勢で出る相手を左半身の構えで対応。左手で相手の頭を押さえ、体を右に開き、右からの突き。目標を失った相手を突き落としで西土俵下まで転がした。

初日から、きれいに白星と黒星を交互に並べ、これで3勝2敗。「この5日間は勝ち越しで行きたかったから、とりあえず良かった」と話した。かねて、場所15日間を1つの長期のスパンでとらえず、5日間区切りで割り切ることで、精神的な浮き沈みの波の幅を抑えてきた。「貯金1」で次は10日目までの「中盤戦」に入る。

翔猿とは、13場所ぶりの関取復帰となった再十両の昨年九州場所4日目にも対戦。初日からの連勝を3で止められた。土俵狭しと動き回る小兵は「正直、得意じゃない」という。ただ、その考え方も年を重ねることで変わってきたという。「得意、不得意を気にするより、自分の思ったとおりの相撲を取れば悔いはないかな、と思う。相手に合わせに行っている自分がいるから得意、不得意が出来る。合わせに行かなければ、何も気にならなくなると思えるんだ。そうすれば開き直ることも出来る。この年になって目いっぱい、悔いのないようにやるのが一番だからね」。悟りの境地に達した? ベテランは、悔いなく土俵人生を楽しむ。