人気力士の西前頭6枚目炎鵬(25=宮城野)が連敗を3で止めて、再び白星を先行させた。

地元福岡出身の東前頭9枚目琴奨菊(35=佐渡ケ嶽)を下して5勝4敗とした。立ち合い左に動いて、相手の腕をたぐりながら回り込んで左差し。下手投げは決まらなかったが、土俵際で「引っ掛け」を決めた。「投げは決まったかなと思った。あれを決めきらないといけない」と、ぎりぎりの勝負を終えて反省しきりだった。

ご当地力士との対戦で、人気者同士の一番。会場からの歓声、拍手を受けた炎鵬は「期待に応えたい気持ちが強い」と燃えていた。

前日8日目には兄弟子の幕内石浦が、約26年ぶりの珍手「三所攻め」を決めた。「業師」と呼ばれる炎鵬はこの日の朝、「いつか三所攻めを決めたいか?」と問われると「そんな余裕はない。何でもいいので勝てるように頑張る」と、苦笑いしていた。