幕内の決まり手係を務めている甲山親方(元幕内大碇)が、8日目の石浦による「三所攻め」について説明した。

場内アナウンスは当初「外掛け」と決まり手を発表していたが、のちに「三所攻め」に変更。ビデオ室で決まり手を訂正した甲山親方は、裏舞台をこう振り返った。

「最初は外掛けと発表しました。VTRを見ると、左足は外掛け、右手は渡し込むようにいっている。外掛けか、渡し込みか、三所攻めか。どれが一番、それっぽいか。頭がついていないので、『二所攻め』なのですが、形は三所攻めなので、三所攻めにしました。じっくり考えました。スローを見ているうちに、柔軟に考えようと思ったのです」

幕内での三所攻めは、1993年秋場所で舞の海が巴富士に決めて以来26年ぶり(曙には92年秋場所で決めた)。決まり手係の判断一つで、話題性が高まり、歴史をふり返るきっかけにもなる。それだけに「責任をもってやらないといけませんね」とも話していた。