現役最年長関取の西十両8枚目豊ノ島(36=時津風)が連敗を「4」で止め、星を6勝6敗の五分に戻した。

十両2場所目で既に負け越しが決まっている東十両11枚目の魁勝(24=浅香山)と対戦。立ち合いは低い体勢で攻める相手に押し込まれ、さらに左から引いて呼び込む劣勢を招いた。向正面に左四つの体勢で攻め込まれ、さらにまわしが取れない苦しい体勢のピンチ。だが、ここから驚異の粘り腰を見せた。なおも寄られ両足が俵にかかる瀬戸際から、何とかねじ込んだ右を頼りに、右足一本で体を左に開き、前傾姿勢の相手の左脇を右から強烈に突いた。起死回生の6勝目を、突き落としで決めた。

執念でもぎ取った白星に「内容は良くなかったけど、勝ちたいという気持ちだけ」と言って汗をぬぐった。その内容については「気持ちばかりで体がついて行けなかった。若い時とは、その部分は違うかな」と認めつつ、ちょうど一回り年下との対戦で「若手に負けてたまるかという気持ちだったね」と闘争心には火がついていたようだ。連敗を4で止め、あと白星2つで届く勝ち越しを、残り3日の土俵にかける。