モンゴル出身で西十両5枚目の霧馬山(23=陸奥)が、来年1月の初場所での新入幕が濃厚となった。本割は西十両3枚目の千代翔馬をすくい投げ。相手の立ち合い変化に「ついていけなくて、上手を取られて『終わった』と思った」という。それでも体勢を立て直して逆転した。

11勝4敗で並んだ東龍、勢、魁聖との4人によるトーナメント方式の十両優勝決定戦は、魁聖との取組が組まれた。だが、こちらは一方的に魁聖に敗れた。「三段目、幕下で優勝していたので、十両でも優勝できればかっこよかったけど」と話したが、新入幕に近づいたことを実感し、笑顔をこらえ切れなかった。

横綱鶴竜が、師匠の井筒親方の急逝により、同部屋となった。新入幕となれば、鶴竜の横綱土俵入りで露払い、もしくは太刀持ちを務める可能性もある。霧馬山は「できたらいいですね」と、目を輝かせていた。