横綱白鵬(34=宮城野)が28日、都内の宮城野部屋で行われた年末恒例の餅つきに参加した。前日27日は稽古納めで、この餅つきで今年の公式行事を締めた。

自らがついた餅を、大根おろしと桜エビをまぶせて口にほおばり「部屋の餅つきは久しぶりだけど、やっぱりいいね。おいしく、いただきました」と笑みを浮かべて話した。

あらためて今年1年を振り返り「ケガが多かった。いろいろあった1年」と評した。そんな中でも令和元年最後の九州場所を通算43回目の優勝で飾った。「(執念とか)そんな思いで臨んで達成できた。このごろは、なかなか(優勝しても)ほめられないけど、それも当然といえば当然。13年以上、横綱を張っていればそうなる」と受け流せる余裕を口にした。

今年1年を漢字1文字で表すと「ケガをして(断裂した筋肉が)元に戻らない、と言われた時は“えっ”と思ったけど復活できた。『復』かな。カムバックだね」とケガで苦しんだ1年を、努めて前向きにとらえた。

年末年始は恒例となった家族旅行に、この日から出発する。初めての日本国籍でのパスポートを携え、温暖な海外で新年を迎える。「皆さんも良いお年を」と語って、今年最後の報道対応を締めた。