人気力士で東前頭筆頭の遠藤(29=追手風)が、戦後3人目の快挙を果たした。2場所連続優勝を狙う横綱白鵬を切り返しで破り、初日の鶴竜戦に続く金星を獲得した。初日から2日連続の金星は99年秋場所の元大関栃東以来、戦後3人目。先場所まともに食らったかち上げに対応して波乱を演出した。
鮮やかな切り返しを迫力たっぷりの連続写真でお届けします。
ケンカ四つ同士の一番。立ち合いで白鵬のかち上げを受けるも、遠藤が自分有利の左四つに持ち込む
白鵬の連続の上手投げを強靱(きょうじん)な足腰で残す
最後は左足をかけるように、ひねりながらの切り返し。白鵬が横転する
背中とお尻に砂がついたまま花道を引き揚げる白鵬。支度部屋で天を仰ぐ
◆遠藤の話「勝ってよかったです。しっかり集中できたな、という感じです。また明日以降、自分の相撲を取れるよう頑張ります」
◆八角理事長の話「(白鵬は)最初の(遠藤の)外掛けで食ったと思ったけど、よく残った。(遠藤は)連続の(白鵬の)上手投げをよく残した」
◆土俵下で審判長を務めた藤島審判副部長(元大関武双山)の話「あれだけ白鵬が背中から落ちることは、あまりないでしょう。(勝因は)遠藤が左を差せたこと。先場所と同じ立ち合いで、白鵬は左を張って右はかち上げ。それを読んで遠藤は、食わないように左はズラしながら当たった」