東前頭筆頭遠藤(29=追手風)が、大関候補の筆頭に貫禄を示した。

新関脇朝乃山との1敗同士の一番。相手の得意な右四つにさせない。左を固めて右差しを封じると、おっつけて半身にさせる。朝乃山が向き直ったところでもろ差しになり、倒れ込みながら寄り倒した。小結だった昨年秋場所以来、序盤5日間を1敗で終えた。支度部屋では目を閉じ「しっかり集中して相撲が取れた。勝ったので良かった」と手応えを口にした。

石川出身で同郷の前頭炎鵬とともに、角界の人気力士として活躍している。昨年10月の秋巡業では、炎鵬の活躍に刺激を受けているか問われ「受けます」とはっきり答えた。師匠の追手風親方(元前頭大翔山)も「そういうところはあると思う」と、弟子の心情を察した。好調の29歳は「また明日から頑張ります」と涼しげな表情で意気込んだ。