大相撲史上初の無観客開催となった春場所は、白鵬(35=宮城野)が鶴竜(34=陸奥)を倒し、13勝2敗で44度目の優勝を果たした。横綱同士による千秋楽相星決戦を制した。

大関昇進を目指す関脇朝乃山(26=高砂)は、1982年初場所の琴風以来38年ぶりに1人大関で臨む貴景勝(23=千賀ノ浦)を押し倒して11勝4敗。貴景勝は7勝8敗と負け越しとなり、かど番で来場所を迎える。

殊勲賞は、10日目に横綱白鵬を破った西前頭5枚目の阿武咲(23=阿武松)。白鵬の初日からの連勝を止め、優勝争いを混戦に持ち込んだことが評価された。三賞は過去、敢闘賞を3回受賞しているが、殊勲賞は初めて。

敢闘賞は、東前頭9枚目の隆の勝(25=千賀ノ浦)が、初の三賞受賞を果たした。13日目終了時点まで優勝の可能性を残し、幕内で自己最多の11勝(3敗)で千秋楽を迎える好成績などが評価された。

技能賞は西前頭13枚目の碧山(33=春日野)が受賞した。三賞は敢闘賞を3回受賞しているが、技能賞は初めて。隆の勝同様、13日目終了時点まで優勝の可能性を残した、突き押し相撲が評価された。