大相撲春場所後に昇進した新大関の朝乃山(26=高砂)が30日、都内の部屋で、夏場所(5月10日初日、東京・両国国技館)に向けて稽古を再開した。

相撲は取らず、四股やストレッチなど軽めの調整。22日の春場所千秋楽以降は新型コロナウイルスの影響で外出を控え、稽古も1週間ぶりとあって「体がなまっている。四股や基本的な運動をやっていこうと思った」と話した。3月下旬から予定していた春巡業はすでに延期が決定。部屋での調整が続くこととなり「最初はしっかりと体を作っていきたい」と話した。

新型コロナの感染拡大防止のため、史上初の無観客開催と春場所中は日本相撲協会員の感染者は0。「多くの人への励みになる。コロナでずっと暗いニュースが続いていたので」と開催の意義を語った。一方で夏場所の開催可否は現状未定。「3月同様に無観客でやるのでは。でも東京五輪も延期になったから中止というのもあるんじゃないですかね」と個人的見解を述べた。先行きは不透明だが「気にしてもしょうがない。力士らは5月場所に向けてやるだけです」と平常心を強調した。【佐々木隆史】