日本相撲協会は10日、新型コロナウイルス感染の疑いがあった幕下以下の力士1人が9日に行ったPCR検査で、陽性反応を示したことを明かした。角界で陽性反応が出たのは初めて。

感染拡大防止のため史上初の無観客開催となった3月の春場所中は感染者を出すことはなかったが角界も、ついに新型コロナに襲われた。

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以下は、新型コロナウイルスに対するこれまでの角界の主な動き

▽2月25日 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本相撲協会が春場所開催について協議。「通常開催」「無観客開催」「中止」の3つの選択肢の中から話し合いが進む。

▽3月1日 協会が臨時理事会を開き、春場所の史上初の無観客開催を決定。協会員から感染者が1人でも出た場合、場所中でも即時中止することも決める。

▽同6日 協会が春巡業(3月下旬~4月下旬)の来年4月への延期を発表。

▽同8日 エディオンアリーナ大阪で春場所初日を迎える。

▽同15日 同8日目に西前頭15枚目の千代丸が39度7分の発熱で休場。

▽同16日 同9日目に千代丸が力士として初のPCR検査を受ける。

▽同17日 同10日目に協会が千代丸の新型コロナウイルス陰性を発表。

▽同22日 協会員の感染者がゼロのまま千秋楽を迎える。

▽4月3日 協会が臨時理事会を開き夏場所、名古屋場所開催の2週間延期を決定。各師匠には出稽古の禁止を通達。

▽同4~8日 幕下以下の力士が発熱。1度下がるが、再び高熱を出す。

▽同8日 幕下以下の力士1人が、新型コロナウイルス感染確認の簡易的な検査を受ける。病院側から協会に「陽性」と連絡が入る。

▽同9日 8日に「陽性」と診断された幕下以下の力士について、病院側から「陰性」と訂正の連絡が入り、再び検査を受ける。協会は力士ら協会員の外出を原則的に禁止にする。

▽同10日 再検査を受けた結果、幕下以下の力士が「陽性」と診断される。