日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が21日、報道陣の電話取材に応じた。政府発令の緊急事態宣言が都内で継続される見込みであることについて「こちらは引き続き、今の状況を継続していく。それしかない。しっかりと次の場所に向け、次の場所を迎えるために個人プレーではなく、1人1人の気の緩みを引き締めて次の場所に向けていくしかない」と話した。

協会は18日から、希望する力士ら協会員を対象に新型コロナウイルスの感染歴を調べる抗体検査を開始した。以降、毎日2、3部屋ずつ約40人を対象に検査が行われているという。検査方法については「検査する方々が数名で、いろんな機材を運んで来て風通しのいい所で行っている」と説明した。検査終了には1カ月要する見込みとなっている。

協会は現在、出稽古を禁止し、接触を伴うぶつかり稽古は各師匠の判断に任せている。その稽古内容については「状況によってどこまで稽古の内容を変えていけるのか。出稽古ができるのかできないのか、そういうことをこれから私たちも考えていかないと」と、新型コロナの感染拡大の状況を注視する構えを見せた。

また「抗体検査でどういう結果が出るかにもよる。これを待たずして、出稽古再開の形になるのかならないのか。先生方に聞かないと我々も分からない」と慎重な構えを見せた。政府は28日にも緊急事態宣言が解除できるのか、再判断する方針だが「それは国の問題であって、こちらはだからといって手綱を緩める訳ではない」と引き締めた。