大相撲の大関経験者で東前頭14枚目琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)が11日、代表取材に応じ「結果はどうなるか分からないが、精いっぱいやることはやってきた」と、7月場所(19日初日、東京・両国国技館)に向けてここまでの調整を振り返った。7月場所では7場所ぶりの勝ち越しを目指す。プロ野球が観客を入れての公式戦を再開。「映像でもニュースでちょこっとしか見ていないのであまり分からないが、ひとつひとつの歓声とか本当にありがたいと思う。逆に無観客を知っているがゆえに」。春場所で史上初の無観客開催を経験しただけに、ファンの存在のありがたみを感じた。

4月に小学生時代からのライバルだった元関脇豊ノ島(現井筒親方)が引退した。この自粛期間で、互いに中学時代の全国中学の映像を見返す機会があったという。「自分的に今が一生懸命という感じなので、あまり振り返ることはしなかった。その頃(中学時代)から頑張ってきたな、という感じで。ちょうど団体の決勝戦が、(母校の)明徳義塾対(豊ノ島の)宿毛の片島中学。自分も豊ノ島も先鋒戦だった。私は負けたが、そのときの懐かしさを感じた。結局豊ノ島の中学のほうが全国優勝したんですけれども」。気付けば関取最年長。「私もいつかそうなるか分からないけれども、やり残しだけはしないようにと思っている」と誓った。