大相撲の東前頭3枚目宝富士(33=伊勢ケ浜)が15日、7月場所(19日初日、東京・両国国技館)に向けて同じ新大関の朝乃山ら近大OBに闘志を燃やした。

同期の前頭徳勝龍は初場所で幕尻優勝、後輩の朝乃山は春場所後に大関昇進を果たした。代表取材に応じ「徳勝龍の優勝を見て悔しい部分もある。自分も優勝とまでは言わないが活躍できるように頑張りたい」と意気込んだ。

今場所は上位戦も予想され、朝乃山との対戦も濃厚。「いつもと変わらず、向こう(朝乃山)は新大関と硬くなる部分もあると思うし、自分は普通にいけたらいい」と話した。

7月場所は観客を入れての開催が決まった。

「決まるまでは、もしかしたら開催されないのかなと思った。実感はなかったが、決まってお客さんは少ないが、入るのは前の場所と違うので、お客さんがいるのは気合が入る。先場所(お客さんがいるかいないかの違いを)すごく思ったので」

史上初の無観客開催となった3月の春場所を経験して、声援のありがたみを感じた。

支度部屋では準備運動の際もマスク着用が義務づけられるなど、協会員にも感染予防が徹底される。ベテランの宝富士でも「アップ中のマスク着用はちょっと。普段はマスクつけないで稽古するので息苦しさは慣れていないと思う」と、多少の戸惑いを隠さなかったが「マスクは配られるんですか? 通気性がいいやつとか持っていってもいいなら、一応準備はしようかなと思っています」と前を向いた。

伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が6日に60歳の誕生日を迎え、部屋のみんなでお金を出し合って還暦祝いに靴をプレゼントしたという。「ちょっと高級な靴。ヴィトンですね」。

この日は照ノ富士らと相撲を取り、本場所に向けて状態を仕上げている。「準備はしてきたので悪くはないと思う。いろいろ厳しい条件だと思うので、環境に慣れるようにしたい」と、気を引き締めた。