日本相撲協会の伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)が17日、新大関の朝乃山に対して優勝争いに加わることを期待した。

7月場所(19日初日、東京・両国国技館)の取組編成会議が行われ、初日と2日目の取組が決定した。新大関の朝乃山は初日に隆の勝、2日目は遠藤と対戦する。「盛り上がりとかそういう面では(観客は歓声などが禁止で)みんな静かにしているところがある。いろんな規制がかかりますから、めげずにしっかり新大関として務めを果たしていただいて、頑張ってほしい」。優勝争いについても「横綱2人と、新大関に頑張ってほしいですね」と期待を込めた。

総観客数は1日あたり、国技館の収容人数の4分の1にあたる2500人に制限されるなど、感染予防が徹底される。審判部の親方も出番の際こそマスクは着用しないが、物言いがついて協議が行われる場合は「ソーシャルディスタンスがありますから、もうちょっと離れて話をしたいと思う」と、感染予防に工夫を凝らす。たまり席に観客がいないため、通常と比べて土俵から距離を取るという。「土俵とも力士とも距離を取ってやるように話しました。一概に5メートル、10メートルというのではないので、そこは見た目で分かると思う。九州場所なんかは結構離れている。あのくらいは離れてもいいと」。土俵だまりでも細心の注意を払う。

出稽古が解禁されないまま初日を迎える異例の場所だが「不安な力士もいると思うが、条件的にはみんなそんなに変わらない。考えた中でみんなやることはやってきたと思うので、それを土俵で出してほしいと思う」と全力士にエールを送った。