新大関朝乃山(26=高砂)が待望の場所を迎える。大相撲7月場所(19日初日)の取組編成会議が17日に会場の両国国技館で行われ、朝乃山は初日に自己最高位で臨む平幕隆の勝、2日目に三役復帰を目指す遠藤との対戦が決まった。報道陣の電話取材に応じた朝乃山は「やっと初日の編成会議が行われ、やっと場所が始まるなという思い」と待ち切れない様子だった。

3月の春場所後に大関に昇進したが、5月の夏場所は新型コロナウイルスの影響により中止。当初から新大関のお披露目の場を心待ちにしていた。いざその時が近づくと「緊張してきました」と本音を漏らした。隆の勝、遠藤にはそれぞれ、春場所では勝っている。しかし「大関という地位は(高砂)親方が言うように、負けられない地位。序盤戦は先のことを考えたら体が硬くなるので、1日一番、3月場所同様にいきたい」と引き締めた。

都内の部屋で行った朝稽古では相撲は取らなかったが、本場所で使用する締め込みを着用して、すり足や若い衆への胸出しなどで汗を流したという。場所前に出稽古は出来なかったが、部屋では6月から申し合い稽古をするなどして相撲勘を養ってきた。「あとは自分を信じてやってきたことをやるしかない」と言葉に力を込めた。【佐々木隆史】