朝乃山(26=高砂)は、史上9人目の新大関優勝は果たせなかった。自身の取組前に、単独トップの照ノ富士が勝って優勝。偉業は達成できなかったが、関脇正代相手にしっかりと前に出る朝乃山らしい相撲で寄り切って、12勝で今場所を終えた。「この2日間、悪い相撲を取ったし、最後はきっちりと大関らしい相撲、自分らしい相撲をと思った。目の前で優勝が決まったけど、自分は千秋楽の相撲があったので引き締めていきました」とすがすがしい表情を浮かべた。

初日から9連勝するなど、一時は優勝争いでトップに立ったが終盤に後退した。12勝3敗という結果も「悔しい結果です。すごい自分は弱いなと思った」と厳しい自己評価。横綱白鵬、鶴竜、大関貴景勝が途中休場するなどし「大関なので務めとか責任感とか考えすぎた」と、地位によるプレッシャーがあったという。来場所に向けて「絶対に(悔しさを)晴らしたいです」と言葉に力を込めた。