日本相撲協会は30日、東京・両国国技館で、新型コロナウイルス感染防止の講習会を開いた。講習会には協会員ら約950人の他に、一部のおかみさんやマネジャーら約40人も参加。東京大学医科学研究所の四柳宏氏と古賀道子氏を講師として招き、約1時間行われたという。

報道陣の電話取材に応じた芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「先生からはコロナの感染力はインフルエンザよりも強いということもあった。withコロナの時代はすぐに収束するのではなく、先行きは続くのじゃないかと。病気に負かされないように、しっかりと感染予防して過ごしましょうということでした」などと話した。三密空間を避けることや手洗いの徹底の他、糖尿病を患ったまま感染すると重症化することから糖尿の状態をうまくコントロールする必要性などについても説かれたという。

力士会会長の横綱鶴竜も報道陣の電話取材に応じ「あらためて感染しないようにはどうすればいいのか勉強できた。次の場所も近づいているので集中してやっていく。部屋で生活していると、一人でも感染者が出ると迷惑がかかる。1人1人が自覚をもってやることに尽きる」と話した。

加えて、協会から禁止されている出稽古について、来週にも協会側に再開希望を伝えることを明かした。講習会の後に、力士らで短い時間での話し合いがあったといい「出稽古もいろんなやり方があるのでは、と。一つの部屋に集まると多いから、それなら教習所とか、本場所の土俵を使って広い空間でやってはどうですかという意見が出た。パフォーマンスにも少なからず影響あると思う。いい稽古をするのが1番大事。部屋同士がすごく遠いわけではなく、近いところもある。行かせて欲しい。関取衆だけで行ったりとか、いろんなやり方もある。そういう意味で本当に認めて欲しいというのはあります」と話した。