17歳のホープ、西幕下44枚目の吉井(時津風)が千代大豪(九重)を寄り切り、白星発進した。

「欲を言えば一気に走りたかったが止まってしまった。その後の対応はよかったと思います」。左差しから前へ。圧力をかけ続ける攻めは、成長の証しだった。

静岡県焼津市出身の元中学横綱。7月場所前に師匠の不適切指導で所属していた中川部屋が閉鎖となり、時津風部屋へ転籍となった。新しい部屋にも慣れ、場所前は正代、豊山の関取衆に胸を借りた。「圧力が全然違う。いい経験ができました。もっと体を大きくして作らないといけない」。

8月1日に17歳になったばかり。「もっと稽古して体を大きくして関取に上がる土台を作る1年にしたい。負けてもいいから前に出たい」。名門部屋で成長速度を速めていく。