序二段で取り直しとなる一番があった。

西序二段105枚目の京の里(23=伊勢ノ海)と東序二段106枚目の大翔城(36=追手風)が初対戦。立ち合い直後、京の里が左下手、大翔城が右上手をつかみ、土俵中央で膠着(こうちゃく)状態となった。まだ観客が入る前の静かな館内に、行司・式守昴明の「はっきよ~い」「のこった、のこった」の声だけがひたすらに響いた。4分26秒すぎ、審判長の立川親方(元関脇土佐ノ海)が右手を挙げ、行司が取組を止めて取り直しとなった。

十両以上の取組であれば「水入り」となり、同じ体勢からの取組再開となるが、幕下以下は原則的に「取り直し」。2番後、両者は息を整えて土俵に上がった。立ち合うなり、またもまったく同じ形になって動きがストップ。白房下の審判を務めた友綱親方(元関脇旭天鵬)は思わず苦笑い。1分23秒すぎ、一瞬上手をつかんだ京の里が寄り切り、長い取組に決着をつけた。