初日から8連敗していた西前頭15枚目松鳳山(36=二所ノ関)が、西前頭13枚目石浦(30=宮城野)を破って初日を出した。

立ち合いで両手を前に出しながら、左に動いて中に潜り込まれるのを阻止。その後も徹底的に手を伸ばしてけん制するも、頭を低くした石浦に前に出られた。それでも慌てることなく、土俵際に詰まった所でタイミングよくはたき込んだ。待望の初日に「ほっとしました」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

付け人の一言が勝利につながった。8連敗を喫した前日、会場を後にする際に付け人の幕下一山本から「全勝よりも15敗全敗の方が少ないから(相撲界に)名前残しましょうよ」と言われたという。兄弟子の関取に対して、失言ともとれる言動だが松鳳山は「肩の力が抜けた。楽にいけた」と感謝した。「(付け人とは)いい関係の方がいい。楽しく話せる方がね」と付け人との良好な関係が白星につながった。