大相撲の正代(28=時津風)が大関昇進を決めた30日、先々代師匠で元大関豊山の内田勝男さん(83)が祝福のコメントを寄せた。秋場所で初優勝と大関昇進という快挙を同時に成し遂げた東農大の後輩について「立派に成長した。東農大の後輩でもあるし、(双葉山相撲)道場の後輩でもある。いい機会をつくってくれてうれしい」と喜んだ。

躍進を支えた立ち合いの踏み込みについても好印象を抱いた。「まっとうな相撲で、立ち合いで姑息(こそく)なことをしない基本に忠実な相撲。双葉山関の時津風の師匠の教えがそうだった」と回想。口上では「至誠一貫の精神で相撲道にまい進してまいります」とよどみなく述べた後輩に「相撲道場の精神を感じ取ってくれていると思う。今のような質実剛健の姿勢を貫いて、これからも大きく成長してもらいたい」と話した。これから元横綱双葉山の墓前に向かい「願いをかなえてくれてありがとうございます」と伝えるという。

11月場所から貴景勝、朝乃山、正代の3大関が、さらなる出世を目指す。使者として昇進を伝えた鏡山理事(元関脇多賀竜)は「強い大関になってもらいたい。上を目指して頑張ってもらいたい」と綱取りへの期待を寄せた。