日本相撲協会は19日、東京・両国国技館で理事会を開き、大相撲11月場所(8日初日、両国国技館)の観客上限を約5000人に引き上げることを発表した。新型コロナウイルスの感染予防策を施した7月場所と秋場所は、両国国技館の収容定員の25%にあたる約2500人に縮小して開催。同場所を視察した新型コロナの専門医から予防策を評価されたことなどを受け、収容定員の50%にあたる約5000人に引き上げた。観客増員に伴い、1人のみの使用となっていた4人升席が2人で使用できる他、7月場所と秋場所で使用しなかった、たまり席の一部が開放される。

感染予防策については、持参し忘れた観客へのマスク配布や、飲食スペースの設置、全取組終了後の規制退場を2回から4回にするなど、新たな策を講じる。また、館内売店では「地域共通クーポン」も使用可能になり、協会公式グッズを中心に物販種類も拡大されるという。芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「人数を増やせることはありがたい。ただ感染対策の重要視が指摘される。検温にしても見落としがあってはならない。しっかり対策したい」と気を引き締めた。